【2015年冬イタリア訪問2】オリーブオイル生産者を訪問して分かった意外なこと3つ


 

今、プーリア州の州都バーリ/BARI(インドネシアの方はバリ/BALI)に滞在しているのですが、その前に泊まったマルティーナ・フランカという町にあるホテルはチェックイン時にイタリア語しか話せないオジサンが居て何聞いても通じませんでした。これ自体はよくある話なので気にしていませんが、こんなことがありました。夕方、外出から戻ってきたらホテルの入口に鍵が掛かっていて呼び鈴(普通、付いてるか?!)を押してもガラスドアを叩いても人の気配が無く、全く応答がありません。仕方がないので入口に上がる階段に腰を下ろして待つこと約1時間。このまま戻ってこない場合どうするか??もしや強盗にでも遭って中が大変なことに・・・などと最悪の事態も想像していたところ、どこからともなく庭仕事帰りっぽいオジサンが道具片手に悪びれる感じも無く、ゆっくりと歩いて戻ってきました。さすがに私も英語と日本語で文句を言ったわけですが、もちろんこんなことくらいで狼狽えるオジサンじゃありません。結局、無言でサッと鍵を開けたらさっさと奥に消えていきました。元々のどかなエリアだから良いのかもしれませんが、治安の悪いところだとホントにヤバいです。まあ、郷に入っては郷に従えと言うことなのか・・私ももっと精進します。ちなみに訪問先の方たちは皆さんきちんとしている方ばかりです!!

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昨年、今年と生産者を訪問して気付いたこと

ところで生産者を訪問していて気付いたことが3つほどあるので纏めてみます。

 

その1:美味しいオリーブオイル生産者は美味しいものを知っている

意外ではなく当たり前かもしれませんが、美味しいオリーブオイルの生産者が連れて行って下さったレストランはどこも素材が生かされていて美味しいという傾向にありました。当方が自分で調べて訪問したレストランがさほど美味しくない場合が多々ある(観光地でもないのに)ことを考えると当たり前ながら本場イタリアで食べるイタリアンが全て美味しいという訳ではなく、その中でも美味しいレストランを判っているということは、少なからず味覚に敏感な仕事がなせる業とも言える気がします。

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※例えばこちらシーフードレストラン。肝心な食事の画像撮り忘れました!!

 

その2:グローバル指向である

イタリアの農家の方は販売先を国内だけでなくむしろ、海外の顧客に目を向けているのでその結果、必要に駆られて英語でのコミュニケーションもしますし、海外のオリーブオイルコンテストやアメリカなどの海外消費地の情報にも敏感な方が多い気がします。外国人も泊まる筈なのにコミュニケーションを全く取る気が無いさっきのオジサンとは真逆のグローバル指向といったところです。

 

その3:自分のオリーブオイルが一番だという自負がある

技術的な見地から良い悪いではなく、どこも自分のやり方が一番良いと信じてオリーブを育てて搾油しています。凝り固まって新しい技術に耳を傾けないのは良くないことですが、主義があって敢えてそうしているところが良いと。私達はその考え方と合うところと組めば良いわけなのでそれをこちらが訪問してご意見することではないと感じます。例えば、以前も書きましたが、昨年訪問した農園では搾油したオリーブオイルをステンレスタンクに貯蔵するところまでは良いのですが、通常、酸化防止のために窒素(窒素は私たちが呼吸する空気中にある最も多い成分です。)を液面とタンクの隙間に封入し密閉しておくところを何も入れないで中蓋だけを入れていました。私がうっかり「これで酸化しないのか?」と尋ねるや顔色が変わり、「これで問題無いんだ!!」と説明して下さったのでした。

 

 

生産者の思いを通して真のオリーブオイルを知って頂く

味にこだわった極上のオリーブオイルを輸入する仕事って語弊を恐れず言うと、手間が掛かり過ぎて基本的に大企業にあまり向かない仕事なのかなあとつくづく思います。(一部で勿論なされていますが・・・。)例えば僕が昔いた商社の仕事は一般的に「ラーメンからミサイルまで」などと言われていますが、基本的には「大量に安くドーンと仕入れて売る。」のがメインなので、仮にオリーブオイルをもし手掛けるとしたら味が美味しいかなどの要素は無いでしょうね。味をさほど気にしない他の油と同じ位置づけかもしれません。予想ですが。
かつてコーヒーが不味かった時代があったのは、恐らく一部のコーヒー好きを除いて「コーヒーなんてそんなもんだろう。」と味を気にする人が居なかったから。しかし、美味しいコーヒーを知ってしまった今、コーヒー全体の味の底上げがなされました。 同じように日本の消費者の皆さまが、生産者がこだわるオリーブオイルの美味しさにお気付きになれば今の状況は間違いなく変わっていくと思います。
私もその一端を担っていると思うと身が引き締まる思いです。

 

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