オリーブオイルを加熱して使って問題ないのか? | オリーブオイルソムリエ&マスターオーガニックコーディネーターの「ビオイッシモ」

オリーブオイルを加熱して使って問題ないのか?

私達が普段慣れ親しんでいるサラダ油は加熱して食べることが圧倒的に多いです。ちなみにサラダ油とは精製した植物油全般のことで植物には菜種、綿実、大豆ごま、紅花、ひまわり、とうもろこし、米、落花生が原料となることが多く、日本では菜種油(キャノーラ油と呼ぶ)が主流です。ところがオリーブオイルになると生で食べることが多く、それに伴い、逆に加熱する食べ方は推奨しないとか、加熱して食べるならエキストラバージンオリーブオイルではなく普通のオリーブオイルの方が良いなんて記事も見かけます。ということでオリーブオイルを加熱して使うことに問題は無いのか?調べてみることにしました。

 

 

一般的に食用油を加熱する時の注意点

オリーブオイル・ソースというアメリカのサイトにオリーブオイルの加熱について触れている箇所がありましたのでご紹介します

1.オリーブオイルを使って調理する際には発煙点を越えて加熱しないこと。

2.発煙点(*)を超えることにより煙、焦げが発生し料理がまずくなる。

(*)油脂を加熱して煙が発生し、油脂が分解する温度。

 

オリーブオイルの加熱利用を使用温度から検証する

オリーブオイルソースによれば;

1.オイルの発煙点は品質に応じて変化する。高品質エキストラバージンオリーブオイルの発煙点は高い。

2.大量生産、低品質のオリーブオイルの発煙点ははるかに低い。

3.エクストラバージンオリーブオイルはごま油(210ºC)と同等でキャノーラ油(204ºC)よりも高い。

4.エキストラバージンオリーブオイルの発煙点:185~204℃

5.国際オリーブオイル理事会(IOOC)はオリーブオイルで食べ物を揚げることについて以下;

加熱して使うにはオリーブオイルは一番安定した油であり、高温での炒めに耐えることを意味します。その高い発煙点(210ºC)は食べ物(180°C)を揚げる温度をカバーしている。揚げるために何度も使用される場合であっても加熱がオリーブオイルの消化性に影響しない。

 

オリーブオイルの加熱利用を栄養価から検証する

オリーブオイルを加熱利用することによりオリーブオイル自体の栄養価が下がるような文献等は見付けられませんでした。但し、オリーブオイルを加熱利用した場合に一緒に使う食材はこうなるというコメントが同じくオリーブオイル・ソースに出ていました。

1.オリーブオイルを使って調理すると食品の栄養価を減少させる、は誤解である。

2.食品を加熱するとその栄養価が破壊される。「揚げ」のような高温加熱は「蒸し」のような穏やかな加熱よりも悪く、野菜を生で食べるよりも悪い。

3.調理済食品にかけると栄養価を減少させるという食用調理油はない。

 

オリーブオイルの加熱利用をから検証する

エキストラバージンの嘘と真実(トム・ミューラー著 日経BP)によれば、エキストラバージンオリーブオイルの加熱利用の場合、味の切り口から以下のように書かれています。

 

1.オイルの香りが全面に出過ぎるので香りが高い早採りオイルはたとえば魚のソテーには不向きである。

2.高温で揚げる場合には良質のオイルが持つ風味や香りが弱まったり消えてしまうことがあり、その場合、精製オリーブオイル (エキストラバージンでない)の方が良い。

3.そもそもエキストラバージンオリーブオイルのように良いオイルを加熱してしまうのは「もったいない」

 

 

まとめ

1.どんなオイルも発煙点を越えて煙が出る程加熱すると食品の成分が壊れ不味くなるのでやめるべき。

2.オリーブオイルを加熱しても栄養価に悪影響を及ぼさず、味も特定の調理法を除いてNGは無い。

 

日本オリーブオイルソムリエ協会で私が取得したジュニアオリーブオイルソムリエの講義では加熱するからといってオリーブオイルの使うグレードを下げる必要は無く、いつでもエクストラバージンオリーブオイルを使って構わないとのことでした。